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「てかさぁ、オマエ一年ん時マジメだったのになしたの?超グレてんじゃん!!」
今野が膝を抱え込みながら高柳を見つめる
――今野に近づきたかったから。
正直には言えなかった
「マジメにしてたってつまんねぇからさ。」
高柳は今野とこうやって2人で話してる
それだけで十分だった
「…ナイトの集会に最近出入りしてんでしょ?ゾクは止めといた方がいいよ絶対」
今野は目をそらし、クッションを抱く
――知ってるよ。今野がどれだけ暴走族とかいうクズ共に酷い目にあわされたのか。
高柳は拳を握りしめた
「俺、ナイトに入るつもりはねぇよ」
「じゃ、なにしにいってんの?」
高柳は今野を真っ直ぐ見つめてハッキリと言った
「今野をまわした豚野郎共に報復するため」
今野の部屋に差し込んでいた夕日はすっかり沈み、電気もつけない2人だけの部屋に張り詰めた空気が漂う
「…はあ?…なにソレ…笑えるんだけど…」
「笑えねぇ…俺、今野と友達だよな?なら必ずやり返す」
高柳はカバンを持ち、立ち上がる
「待てって!!オマエなんで知ってんだよっ…だれにっ…聞いたの…?」
今野の高い声が細々と小さくなっていく
――絶対ェ許さねえ!!!!!
高柳隆好は今野の家から飛び出し、夜の闇に紛れた…
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