☆痛み☆

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茜「……うゅ♪眠いのぉっ。…ボーッとしちゃったやんかぁ」 私は愛想笑いをして、何とか自分の気持ちにキリをつける。 駄目だよ…。 私はバカで明るくしないと。 じゃなきゃ、私じゃなくなっちゃいそうで…怖いから。 茜「終わったんなら帰るわぁ♪…はぁ~っ…眠かった…」 私は目をこすり、その場から立ち上がる。そして隣にあった鞄を手にして「あと任せた☆」とだけ言い捨て、教室を出た。 誰もいない廊下、階段、玄関を一人で通って外に出た。 辺りはもうオレンジ色に染まっている。 うん、綺麗な夕日だ。 私はテンションを高くしながら一人でその道を帰っていく。 その音を聞くまでは…。 カランッ… 小さな物が落ちた音がして、私は振り返る。 それは――今は誰も知らない方がいい。 だけど私は知っている。 毎日持ち歩いてる…大切なもの。
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