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「蝶子には僕の方が合う。」
唐突に壮一郎さんは言った。
「え!?」
名前!?。
思わず合わせた視線に、壮一郎さんは落ち着いたまま、また少しだけ口角をあげて笑った。
「なにに驚いた?僕が言った内容?それとも名を呼んだ事か?」
「な、名前…。」
壮一郎さんが言う私の名前は、何か全く別のものに聞こえた。
他の誰にもできない呼び方。
しかもなんで!?
なんで呼び捨て?
「啓太にだって呼ばせているじゃないか。いいだろう?2人の時だけにするから。」
壮一郎さんはあっさり言うけど、2人の時だけって…これから2人きりになる予定がない私にはどう答えればいいのかわからなかった。
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