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啓太くんはちょうど背中を見せてて気付いてない。
私が戸惑っていると壮一郎さんは唇にそっと人差し指を立ててシイと無言のまま言った。
「蝶子?」
啓太くんが首を傾げる。
「どうしたの?」
「えっと…。」
私が壮一郎さんをもう一度窺った時、壮一郎さんの姿はもうなかった。
「昼休みに図書室でどうしたの?」
いいかけた言葉がさっきの壮一郎さんに全て奪われてしまったように出てこない。
「えっと…。」
私は困った末に、啓太くんをみた。
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