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今、私は高校の合格発表に来ている。
正直‥自信はない。
だって私はとても頭が悪い。
中学の友達だって、私の家族でさえ、私を"バカ"だと言う。
まぁ、そうなんだけどね‥‥
定員もオーバーしてないし、滅多なことじゃ不合格にはならないだろうけど‥‥
すごい不安だよぉ‥‥。
落ちてたらどうしよ‥‥
なんてドキドキしてたらお父さんが
「合格してたぞっっ!!」
と私に向かって言った。
――‥‥はっ!?
いきなりのことで私は意味がわからない。
「よかったなっ!これで春から高校生だっっ」
嬉しそうに話す父。
私は正直言ってこの人が嫌いだ。
「合‥格?ぅちが??ふぅん‥‥」
どうやら私は合格したらしい‥。
――自分で見たかったのに‥‥いちいち余計なことしないでほしいし‥‥まぢうざぁ‥
お父さんが勝手に見てきてしまったのであまり喜びもないし実感もわかない。
「やったな!さ、母さんに連絡しろよ!」
笑顔でケータイを渡す父。
私はお父さんのケータイってことでいやだったけどお母さんに早く合格したと伝えたかったからケータイを受け取った。
お母さんのメモリを出して通話ボタンを押す。
プルルル‥‥
『もしもし?』
すぐにお母さんが電話に出た。
「もしもし?お母さん?ぅち合格してたよ!!」
『本当?おめでとう。よかったねぇ、合格できて』
「その言い方やめてよ。実力だよ、じ・つ・りょ・く」
私はお母さんは大好きだ。
優しくて、それでいてしっかり怒ってくれる。
私の自慢のお母さん。
『はいはい。本当におめでとう。よく頑張ったね』
「ありがと。そんなに頑張ってないけどね(笑)」
少しだけ他愛のない話をして電話を切った。
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