入学

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次の日。 「ちょっと早く来すぎちゃった‥‥」 教室には私と一人の男子がいるだけ。 ――きまず‥早くまり来ないかなぁ‥‥ ぼーっとしながら座ってたら少しずつ賑やかになっていく教室。 まりは来たけど同中の子のところで話をしている。 まりが教室をでて少ししたら莉子とその友達が教室に入ってきた。 「おはよ、さくら」 「おはよ、莉子」 簡単に挨拶をして莉子は席につく。 「ね、さくらケータイ持ってるよね?アド教えて」 「うん、いいよ」 私は嬉しさを顔に出さないようにケータイを開く。 「私にも教えてくれない?」 莉子とアド交換をしたあと、前の席の子が笑顔で話しかけてくれた。 「もちろん!!えっと‥‥」 「絢歌(あやか)だよ。絢か絢歌って呼んで!私はさくらでいい?」 「絢‥歌ね。あれ?ぅちの名前‥知ってるの?」 「莉子に教えてもらったの。よろしくね、さくら」 それからアド交換をして、ちょっと喋った。 絢歌もかわいい。 茶色がかったショートヘアに二重の瞳。 人懐っこい感じもいい感じ。 つまらない授業が終わって昼ご飯。 私は まり、莉子、絢歌、そして休み時間に仲良くなった後ろの席の子二人と食べることになった。 一人は南(みなみ)。 肩くらいのストレートの髪をちょっときつそうな感じの顔。 でも人好きする笑顔。 もう一人は千夏(ちか)。 ウェーブのかかった髪に、南とは逆の気の弱そうな顔。 二人ともかわいい。 みんなでご飯は嬉しいんだけど‥‥みんなかわいすぎっっ!! 私一人ぶさいくでやだなぁ‥ まぁ‥しょぉがないか‥ 生まれもったものなんだし。諦めよ。 友達もできたし。 これから楽しくなるといいな‥‥
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