船の上

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「っ!!あのっ…私の服は…」 恥ずかしい…シーツがあったからまだよかったが… 私は身体を隠し、下を向きながら聞いた。 「ああ、海の水吸ってひどかったから、脱がしたんだ」 「えっ?!」 「安心しな。俺じゃない。」 その人は、少し笑って言った。 「さっき会っただろ?あの女にさせたんだ。だから安心しな。」 ホッとして、私は胸をなでおろした。 「でも不思議な服だな。魏か蜀では、あんな服が流行ってんのか?」 魏…?蜀…? 「お前さん、魏か蜀のもんだろ?ここいらじゃ、見たことねぇ。」 その人は、少し真面目な顔をして言った。 「殺す、なんて事なしないから安心しな。ちゃんと国に送ってやるから。」
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