船の上

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ピシャッ !! 「う‥んん‥」 寒い‥。身体が痛い。 私は目を開けようとした。 ??? 目の前が、霧がかったようにボンヤリとしている。 頭が痛い。 私は額に手をやりながら、身を起こした。 !!!!! 「えっ!?」 何も着ていない! 「うそっ?!なんでっ!?」 私はあわてて、周りにあったシーツをたぐり寄せた。すぐに頭がガンガンする。 「痛っ‥何これ?」 はたり。と濡れた布が横に落ちる。 その時私は、初めて周りの異変に気付いた。 …自分の部屋ではない。 見たことの無い場所だ。 壁が全て、木でできており、部屋の四隅には松明が、ゆらゆら燃えていた。 「何…これ?どこ??」 私は呟き、シーツを身体にまとって、床に足をつけた。足元がゆらゆらする。 急激な寒気に、私は額に手をあてた。 熱い… 頭がガンガンする。 どうやら風邪をひいたらしい。ふらつくのはそのせいか。 わたしは一歩一歩、気をつけながら、正面の扉まで歩いた。 ドアを開ける。
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