Vol.01

6/11
前へ
/18ページ
次へ
「理己リン、どうして俺じゃダメなんだよ?身長、体重、顔、声だって煌と一緒なのに!」 黙ってれば、親さえも間違う程そっくりな俺達なのに、俺のどこが気に入らないんだぁ! しかもどっちかと言えば、俺の方がカッコイイと思うんだよね。 「中身よ、な・か・み。煌くんのクールな感じが堪んないのよ」 「そんなの騙されてるだけだって。クールに見えて、実はあんな事やこんな事を考えてる、ただのムッツリスケベだってことに早く気付いてよ~」 「ちょっと自分と一緒にしないでよ。煌くんはそんな人じゃないわ」 フン!と怒ってそっぽを向いてしまった理己リンに、もう何を言っても無駄だろう。 「煌のバカヤロー!」 「俺が何したって言うんだよ」 もう、存在自体がバカヤローなんだよ。 理己リンを好きなのは俺なのに、どうして理己リンは煌なんかが好きなんだー!
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加