Vol.01

9/11
前へ
/18ページ
次へ
「話をまとめるとだな、瞬は大貫 理己を好きで大貫 理己は煌を好きなんだろ?で、煌は綾瀬 栞を好きで綾瀬 栞は瞬を好きな訳だ。そしてお前等は見た目完璧な双子なんだから、早い話性格入れ替えたら良くね?」 踏ん反り返って、いかにも名案だと言わんばかりの宮田を、俺も煌もただ見ていた。 名案かどうかはともかく、ちょっと待て。 「煌が綾瀬を好きだって?で、綾瀬が俺を?」 そんなの初耳だ。 「なんだ、知らなかったのか?」 意外そうに宮田が俺を見る。 「煌、お前って綾瀬が好きだったのか?」 「…ああ」 へー、煌がねぇ…。 で、その綾瀬は俺をねぇ…。 ……!? 俺を!? 「綾瀬が俺を好きだって!?」 「だから、さっきからそう言ってるだろ。デカイ声出すなよ、耳いってー」 大袈裟に両耳を塞いだ宮田が迷惑そうに顔をしかめた。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加