第一章 桜色の蒼猫

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砂埃が宙を舞う。   何も見えない。   しばし静寂が訪れる。   「ティカ~…?」     ロイツはティカのいた場所に 走って向かう。     砂埃が収まって 視界が良くなると同時に   ロイツはいきなり絶句した。     「ギャァァオォギャオオォォ…」   桜色が 消えてなくなっていた。     いや   見えなかったのだ。     「ティカ特製☆落とし穴~♪」   ティカの声が聞こえる。   桜火竜はティカが仕掛けた 落とし穴にハマっていた。   「ほら、ろん君☆チャンスだよ」   「やれやれ、いつの間に  仕掛けたんだか…」   ロイツはランスを構え   桜への攻撃を開始する。   「ギャオオオォォギャオオォォォ…」   悶える桜。 しかし何も出来ない。   ティカの乱舞。 まずは頭を破壊。   怯む桜 しかし何も出来ない。   ロイツの弱点突き。   叫ぶ桜 しかし何も出来ない。     そして、やっと状況を 理解した桜火竜は   上空へ飛び出し 落とし穴のワナから 一気に抜け出す。     だが…。
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