第一章 桜色の蒼猫

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レイアは尻尾で反撃するものの   レンの体はあまりに小さすぎて   というか、尻尾は 斬られてしまってるため レンにかすりすらしない。   それどころか レンは足元について 左足狙い。   ザシュ!ザシュ!   ひたすら 足に刃を入れる。   おびただしい量の 血が溢れ出す。   足元は血で乱れ   当然それは レンの顔にも降り懸かるが 気にしない。     やがてレンとレイアの桜色が 真っ赤に染まりつつある時   ズドォォォォオオオン…   レイアは足の痛みに耐えきれず まさに血の池地獄へ転落 しているようにも見えた。   レンは目を細め レイアの首へ向かう。   足で もがくレイアの頭目掛けて   しなやかに刃を通す。   そして気刃斬り。 右けさ斬り。   弱点の頭しか狙わない。 レイアの脳天へ斬りあげる。     「レンちゃ~ん…  肉焼けたよ~」   遠くティカとロイツは 肉を焼いていた。   「ヒマだぁ☆」   「それじゃとりあえず  レイアさんにご冥福を  祈っとこうぜ」   「そだね♪  あっサクサクしに行こ☆」   穏やかなお天道様のもと、 一匹の飛竜が 姿を消した。     「レイアさんの死は  無駄にはしませんからね」
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