第一章 桜色の蒼猫

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二人のだべりは続いている。   「ねぇ、ろん君…☆」   ティカがロイツに問いかける。 彼はティカの方は向かず   アプトノスの最高級ステーキに がっついていた。   「ん、何だ?」   「ろん君てさぁ  初めてやられた敵が  誰だったか覚えてる?」   「…ちょっと待て。  初めて倒したじゃなく  初めてやられたかよ!?」   「うん。だって  人の自慢話聞いても  面白くないでしょ!?」   「まぁ…、そうだが…  う~ん…そうなのか?」   「そうなの☆  ねぇ、教えてよ!  いいでしょ?ね?」   「…コンガ」   「はぁ!?」 大声で笑うティカ   「うるせーぞ!  昔は誰だってそうだ!」   「コンガだって!  情けないねー。  せめてブルファンゴでしょ」   「くそ、言わなければ  よかった!  それよりアレだ!リーダーは?」     「ん~?そう言えば  リーダー遅いねぇ?」     「………………。」   「…て、そこにおるー☆」     少女は立っていた。   …そして何事もなく ロイツの隣に座った。   先ほどの火竜戦で トドメの一撃を喰らわせた   血まみれの大剣使い   超小柄な隈躯を持ち   ロイツ達のリーダー 14歳の少女   レンの登場だった。
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