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「よいしょ」 僕はお姉さんに近付いた。 優しい匂いに 誘われるように。 お姉さんは僕の顔を見て 少し驚いたように目を大きくした後に 何度か瞬きをして にっこり笑った。 お姉さんの顔を こんなにもきちんと見たのは その時が初めてだった。 心臓が こんなにもドクドク動いてるのは 走った時にしか感じた事がなかったんだ。 何でだろ、 視線を反らしてしまった。
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