890人が本棚に入れています
本棚に追加
「ごめん、すぐ支度するから」
俺は取りあえず、食器を流し台に置き、急いで身支度を整える。
「じゃあ、先に下に降りとくね」
ガチャー
後ろの方で扉の閉まる音が聞える。
どうやら、痺れを切らした夢が外に出たようだった。
俺も身支度と戸締りを済ませ、家を出る。
「遅いんだけど」
そう不機嫌そうに言ったのは、奈津だった。
「今日の昼食は拓斗君の奢りで決まりですね」
笑いながらサラッと言ったのは、将人だった。
「ちょっと待て、俺の話を…」
「却下。さぁ、もう映画の時間まであと30分しかないんだから、早く行くよ」
今日の企画は、奈津が考えたものだった。
映画を見に行き、その後遊園地に行く。
いつも皆を引っ張ってくれるので、優柔不断の俺にとっては、正直助かる。
少々、強引ではあるが…
結局、3人分昼飯を奢る羽目になった。
まぁ、忘れていた俺が悪いのだが…
楽しい時間はあっという間に過ぎていく。
時刻は午後6時過ぎ、俺等4人は大学の教室にいた。
最初のコメントを投稿しよう!