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「たったそれだけしか乗ることが出来ないのか?日本の人口は8000万人近くいるんだぞ。その中からたった300人を選べというのか!?」
少し興奮気味に植山は話す
40年前は1億5000万人近くいた日本の人口も、国民による度重なる暴動、そして30年前に起きた戦争と、20年前の日本列島に立て続けに起こった大地震と、それによって蔓延した伝染病で、人口は半分近くまで減ってしまったのだった
「総理、落ち着いて下さい。その点については考えてあります」
今まで黙って話を聞いていた宮田が、立ち上がり興奮している植山を宥める
「何だ、言ってみろ」
植山は少し不機嫌になっていた
「300人のうち、150人は我々日本人の血が途絶えないように、国民の中から健康で若い男女を、そして100人は生活に必要だと思う人物を選ぶこととします」
「残りの50人はどうなるんだ?」
「それは、こちらの資料をご覧ください」
鞄からファイルを取り出し植山に差し出した
「『select』?なんだ、これは?」
ファイルの表紙には、“select”とだけ書かれていた
「目を通して頂ければすぐに分かると思います」
宮田は、植山に中を見るように促す
そこには次のように書かれていた
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