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「と、とにかく、私はこんなもの絶対に認めないからな…。倉本、君はどう思うんだ?」
植山は机に置かれたファイルを、乱暴に手渡す
「私は宮田さんの意見に賛成です。何故なら…」
「もういい!!君までそんな考えだったなんて…。今日の話し合いはここまでとする。明日も今日と同じ時間にこの場所で、話し合いを開くから、それまでに別の案を考えておくんだな」
植山は倉本の言葉を遮り、用件を伝えると足早に会議室から出ていった
「ちっ!あの野郎!!」
ガンッー
宮田は、目の前にある机を蹴っ飛ばす
先ほどとは打って変わって、まるで別人のような振る舞いだった
「直ぐに人に意見を求めやがって…」
「まぁまぁ、落ち着いて下さい。他の議員や大臣たちの殆んどが、この意見に賛成してるんです。反対しているのは、あの人を含め極一部なんですから、ここは私にまかせて下さい」
倉本は不適な笑みを浮かべる
「大丈夫なのか?」
「はい、勿論。じゃあ、私は色々準備することがあるので、これで…」
倉本は、宮田にお辞儀をして部屋から出ていった
「あいつ一人に任せるのも不安だが…。まぁ、どうにかなるだろう」
一人取り残された宮田も、電話を掛けながら部屋を後にした
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