骨董品

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それにしてもでかい鏡や。 なんやけっこう古い物らしいけどハッキリ言うたら邪魔になる。 「それにしても兄さん、この鏡はええ作りしてまんなぁ。お~い雪。お前も見てみい。」 美嚢がそう言って雪を呼んだ。 「まあ!すごい鏡ですね。しかもかなり高価なものみたいですね。」 雪の言葉を聞いて俺のテンションは一気に上昇した。 「ほんまに高いんか?それやったらこれ売ったら俺の生活が楽になるやんか。」 俺が笑顔で言った瞬間まわりに冷たい空気が・・・ 「兄さん・・・・」 「望さん・・・」 美嚢と雪が同時に口を開く。 「冗談やがな。お礼の品を売るほど非常識ちゃうわ!!」 冷たい視線の先にいる美嚢と雪に俺は言った。
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