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「へぇ…でも今更?って感じよね~…あたしは結婚するし、あんたにも今は恋人もいるわけだし」
意外と淡白な反応、正直安心した。
「まぁな、ただどうこうしようってわけじゃない。このモヤモヤを抱えたままいるのはどうかと思ったわけよ」
「まっ、そうゆう事にしておくよ」
「何だよ、信じてないな」
「おーい!隆太、詩穂!お前らも来いよ!」
「あぁ!今行く!」
遠くから手を振った英則に返事をして俺は立ち上がった。
「さて…じゃあ行きますか」
詩穂も立ち上がり俺と詩穂は英則の方へ並んで歩き出した。
「ねぇねぇ、さっきの話なんだけどさ」
「ん?何だよ?」
「さっきの好きだったっていうのは付き合いたかったっていう意味?」
「えぇ?あ~…そりゃ微妙なトコだな」
俺は苦笑いを浮かべた。実際詩穂と付き合いたいと思った記憶はないからあながち嘘ではない。
「何よ、それ」
笑いながら詩穂は俺の脇腹を小突いてきた。
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