━零━

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暗い暗い闇の中   ザワザワと不気味に樹々が風に靡く   「お兄ちゃん…怖い…怖いよっ」   真っ暗な森の中.2人分の走る足音が辺りに響き渡る。 手を引かれ泣きそうになり足を縺れさせながら走るのは双子の弟   「もう少しだから…頑張って…」   手を引くのは双子の兄 既に何時間走っているか分からない だが.今足を止める事は出来ない   小さな2人には走る事しか出来なかった 足を止めれば「「飲み込まれて」」しまう   もう直ぐ.もう直ぐ街に着く 闇の街に...              
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