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「生き返るぅ……」
俺達はガンガン照る太陽から逃げるように建物の中に入った。
その建物は病院。
「早く行こうよ」
「そうだな」
「あっ、皆来てくれたの?」
「?」
上にあがる為にエレベーターに向かおうとした時、待合室にいた女の人声をかけられた。
昔からよく知る人だ。
「どーもです。おばさん」
「どーも、ありがとね?いつも来てくれて」
おばさんは本当に嬉しそうに微笑む。
「それより聞いてくれない?この前ね……」
やばい!
「すいません。俺トイレに行ってきます」
「あ、私も!」
俺と水城は直ぐさま逃げた。理由は、おばさんはすぐに世間話をしたがる。しかも話しがかなり長い。人が良いのだけど話好きが傷だ。
勿論トイレじゃない。逃げるのだ。
「えぇ?二人共ぉ!」
後ろから逃げ遅れた大輔の声が聞こえてきたがここは仕方ない。贄になってもらう。
昇るには階段を使えばいいからエレベーターは問題ない。
俺と水城は知らない間に走っていた。
勿論この後看護士さんに怒られたのは言うまでもない。
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