いちねん

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「ねぇ、サツマイモ味とマロン味って、チョコだと似てない?」 真実が受験モードに入ったから、あんまり教室に遊びに来ない。 休み時間は、ほとんどリサと一緒にいる。 席も前後だし。 「似てるね」 チョコの箱を見ながら、口をもぐもぐさせて、リサが答える。 サツマイモ味とマロン味のチョコが入っている箱。 秋限定!と、大きく書かれている。 「あたし、いまどっち食べてるかわかんない」 「さすが芹那!」 なにがさすがなのかわからないけど、リサがケラケラ笑ってる。 「リサはわかるの?」 「わかんない」 ・・・ほら、わかんないじゃん。 2人でケラケラ笑う。 何が面白いのかわからないけれど、リサとはいつもくだらないことで笑ってる。 リサは、サッパリハッキリしてて、気さくで、あたしとは正反対の性格。 それなのに、なぜか居心地がいい。 慎重が170センチもあるし、美人だから、一緒に歩いてると凄く目立つ。 モデルだから、歩く姿も綺麗だし。 一緒に買い物に行っても、離れたところに立っているリサに見とれてしまう。 美しいリサを眺めていたいから、わざと遠くから見てることもある。 絶対にリサにバレるから、後から怒られる。 やめてよ気持ち悪い!って。 その後、また二人で笑うの。
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