クリスマス

2/64
前へ
/740ページ
次へ
過密スケジュールの中、期末テストもなんとか終わり、芹那は年末年始に向けての番組収録や雑誌の取材に追われていた。 JULIAはカウントダウンライブの打ち合わせが増え、達哉は寝る暇もないとため息をついていた。 それでも達哉は楽しそうだった。 レッスンの時間が減ってしまったのはずごく淋しかったけれど、楽しそうな達哉を見ていると元気になれた。 達哉にもらったお揃いの香水の香りに支えられていた。 『芹那、おはよ』 やっぱりこの声は安心する。 安心するのに、心臓の音が響いてしまう。 振り返ると、優しい笑顔がある。 その笑顔を見ると、今度は胸が苦しくなる。 ……達哉さん、大好き。
/740ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1818人が本棚に入れています
本棚に追加