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「えっ、いやぁーそろそろ喉を大事にしないとなって」
あっけらかんと達哉が答える。
「それだけ?」
「毎日あれだけ吸ってたのに?」
「わかった、新しい女が出来たんだろ!タバコ臭い男は嫌いよ!・・・って言われても辞めるような男じゃないよなお前は」
「うん、辞めないな俺は」
達哉も友人達も一斉に笑い出したが、芹那は一瞬ビクッとして、西川のコートを思わず掴んでしまった。
・・・あたしは達哉さんのタバコの匂い、嫌いじゃないけどな。大人の男の人って感じがして逆に好きだけど。
緊張している芹那に気付いた尚樹が、芹那と西川に近づいてきた。
「芹那ちゃん、来てくれてありがとう。西川さんも、お疲れ様です」
「こちらこそ、招待ありがとう。なんだかみんな忙しそうね。芹那ちゃん、眠くない?」
「眠くないと言いたいところだけど・・・もう2時なんですね・・・」
「そうね。そろそろ私達は帰ろうかしら?」
「俺達もこれから打ち上げを兼ねた新年会だから。昼までコースかなぁ」
「ひ、昼まで?」
「うん。俺達まだまだ下っ端だからさ、付き合いとかもあるし」
「そっかぁ、飲みすぎないでくださいね」
「ありがとう」
・・・JULIAクラスでもまだまだ下っ端なんて、あたしはどうなっちゃうんだろう。
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