二度目の夏

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「えーーーーっ!まだ達哉に会ってないの?」 「うん・・・」 「怪しーい!ひどーい!連絡は毎日取ってるんでしょ?」 「うん・・・」 「もう夏休み、終わっちゃうじゃん!あと一週間だよ」 芹那は、真実の家に来ている。 リサも一緒だ。 朝からディズニーランドに行き、パレードを見て、三人で真実の家に泊まる。 憧れだった夢の国で過ごした時間は、あっという間だった。 暑さも忘れて、3人で歩き回った。 くたくたに疲れて真実の家に帰宅した。 布団を敷いて、スマホで今日の写真を見たり、お土産を開けたり。 そして、メインのガールズトークに突入した。 リサは、芹那と仲良くなってから、芹那の好きな人は達哉だと気付いていたらしい。 真実が信頼しているリサだから、芹那は、本当のことを話した。 リサは子供の頃からモデルの仕事をしているから、友達の秘密は話さないように教えられてきた。 子供の頃から、友達のことは他人に話してはいけないと言われてきたため、今でも友達のことや他人のウワサ話はしない。 そんなリサを見ているから、芹那も安心して話すことができた。 話すというより、リサにからかわれているうちに隠せなくなって、バレてしまった。 リサは驚かず、やっぱりねと笑っていた。 リサには、大学生でモデルをやっている、20歳の彼氏がいる。 ファッション誌の専属モデルをやったり、ショーに出たりしていて、けっこう有名らしい。 達哉とは、ツアーファイナルから一週間会っていない。 夏休み中に時間を作ると言っていたのに。 それを二人に話したら、大ブーイングが起こった。 「達哉もいいけどさ、凪くんはどうなったの?LINE教えてって言われてたんでしょ?」 「凪くん、カッコイイよねぇ。同じ歳だと思えないくらい、色っぽいし。結局、LINE交換したの?」
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