二度目の夏

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「友達としてなら、返事してもいいのかな?」 LINE交換をした日、家に帰ってスマホを見ると、凪からよろしくねとメッセージが入っていた。 無視するわけにもいかず、2・3回やり取りをした。 「いいと思う!だって芹那、雄輔とはLINEするでしょ?」 「するけど・・・じゃあ、凪くんに返事しても浮気じゃないよね?」 「もちろんだよ!だって凪くんのこと、好きじゃないでしょ?」 「うん、ただの友達」 「じゃあ、いいんじゃない?どんな感じか、また報告してよ!」 ・・・真実とリサ的には、恋愛感情がなければ、男の子と連絡とってもいいのかぁ。 達哉さんは、そういうの、怒るかな? ちゃんと聞いたことないからなぁ。 「今日は達哉から連絡きた?」 「今日は、真実の家に泊まるって言ってあるから、さっきLINEがちょっと来ただけ」 「そっか、大人だねぇ」 「ね、大人の余裕あるよね」 確かに、達哉には余裕があると思う。 元々、プライベートは穏やかな性格だから、イライラしているところは見たことがない。 芹那に対してはかなり甘いから、ケンカになることもない。 音楽活動になると、別人になるが。 束縛も、された記憶がない。 告白された時に嫉妬や束縛するよと言っていたが、あれはダメ、これはダメなんていう言葉は、達哉の口からほぼ出てこない。 真実やリサの彼氏は、嫉妬や束縛、ケンカが多くて大変そうだ。 それでも相手のことが好きだから、ガマンしたり、謝ったりしてうまくやっていこうとしている。
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