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「休憩しよう…か…」
ギュッ…
突然由希が未羽を抱き締めた。
「由希…?」
「俺が怖い…?」
「怖くなんか…ひゃっ…」
ペロリと首筋を舐められた。
「吸血鬼は…恋人の血を飲むことで安心出来る…不安なんだよ…自分とは違うから…」
「でも…由希はあまり飲まないじゃない…」
「それは…傷つけたくないから。俺も吸血鬼だから未羽の血を飲みたいよ…でも…自分の欲望のままに傷つけたくない。お前がいなくなったら…俺は…」
抱き締める腕に力がこもる。だけどその腕は震えていた。
「由希…大丈夫。あたしはずっと傍にいるから。」
安心させるように未羽は言う。
壊れないように大事にしてくれてる由希の気持ちが未羽には切なかった。
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