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「ここは?マンション?」
恭真達はまだまだ新築だろうマンションの前まで来ている。そしてそれを見て自分でもくだらないと思う質問を恭真はしてしまった。
「見れば分かるでしょ」
見事一蹴……。明はさっきから苦笑しかしていない。でも何だ。双子でも性格、人格までは違うな。当たり前か。エレベーターを使って七階まで上がる。
「それじゃここお前ん家?」
またしても扉の前でくだらない質問をしてしまう恭真。
「見れば分かるでしょ」
螢は最初からずっと変わらぬ笑顔のままで指紋認証なのか指を専用の機械にかざした。
するとガチャ…と鍵が開く音がした。と同時に玄関への扉を開いた。
「さ、早く入って入って」
一番先に部屋の中に入った螢は廊下で立ち止まっていた恭真と明に中へ入るよう催促を促した。
「螢ちゃんそんなに急がなくても誰も逃げやしないよ~」
明はのんびりとした口調でしゃべりながら部屋へと足を延ばした。恭真もそれに続いた。
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