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藍「ほう、私の弾幕を避けるとは……中々やるな、人間。」
橙に押さえられ、やっと落ち着きを取り戻す藍。
青年「お褒めにあずかり光栄だ……ただ……」
藍「ただ……何だ?」
不思議そうに藍が尋ねる。
青年「部屋、こんなにして……大丈夫なのか?」
青年がボロボロになった部屋を見回しながら言う。
藍「…………はは……は……」
藍も部屋を見回し笑ってみせるが笑顔が引きつっている……ヤバいらしい……
?「何?騒がしいわね……」
何もない空間が突然割れ、そこから品の良さそうな女性が顔を出す。
?「……」
そして固まる……
藍「え……っと、紫様、これには深~い訳がありまして……」
必死に弁解をする藍。
紫「藍。」
藍「は、はい!」
紫に呼ばれ藍はビクッとする。
紫「部屋、ちゃんと修理しておきなさい。」
藍「し、承知しました!」
と言って急ぎ足で部屋を出る藍。恐らく道具を取りに行ったのだろう。
紫「さて、と……そちらの人間さん。」
藍が出ていったのを見送った後、青年の方を見る紫。
青年「え?はい。」
紫「客間の方まで来てくれるかしら?色々と話したい事があるから。」
青年「話したい事?……分かりました。」
紫「じゃあ、橙。彼を客間まで案内ヨロシクね。」
橙「はい、紫さま。」
橙の返事を聞き、再び空間の裂け目に消える紫。
橙「じゃあ、行きましょうか……えーと……」
橙が少し困った顔をする。
真「俺の名前は真、『天翔 真』(あまかける まこと)だよ。
ヨロシク。橙ちゃん。」
真が名乗ると橙の表情がパッと明るくなり。
橙「はい、よろしくお願いします。真さん。」
深々とお辞儀をする。
真「はは、そんなに丁寧に挨拶されると、むず痒いなぁ……」
恥ずかしそうに自分の頬をポリポリ掻く真だった。
橙「ふふ、じゃあ改めて客間に……」
真「ああ、行こうか。」
橙に連れられ客間に向かう真。
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