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『刹那はホント真っ白だよな。』
俺がガンダムマイスターになってから間もない頃、ロックオンが言った言葉。
『お前何にも知らないんだな。』
『俺が今から色々教えてやるよ。』
その時初めてあの翡翠色の瞳に見つめられ、頭を撫でられた。
今まで知らなかった綺麗な色だった。
それからロックオンは俺を色んな所に連れて行ってくれた。
街角で見かけた鮮やかな新緑。
空の色が反射しているかのような紺碧の海。
満天の星が輝く夜空。
その度に俺の知らない色がどんどん俺の心に色づいて……。
最後に知った色は、あたたかい腕の中で見た俺を見つめる翡翠色。
『ロックオン……俺は真っ白から何色になったんだ?』
『俺色とかだったら嬉しいけど……な』
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