貴方がくれた色

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「俺に触れるな!!」 肩を振り上げその大きな手から逃げ、この場から一刻も早く離れたくて無意識に足が動く。 ……いつもこうだ。 心にもないことを言ってしまう。 わかってる。 本当は一緒に行きたい。 あんたとならどこでもいい。 一緒にいたい……。 気がついたら俺は自分の部屋の前にいた……。 全速力で走ったせいか、なだれ込むようにベッドに身を沈める。 洗い立てのシーツはいい匂いがして、真っ白だった。
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