母性愛

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「お父さんね、   多分娘さんにとっての彼氏は、 好きだからってだけの存在じゃ無かったんだと思いますよ」   「娘さんにとっては、 お父さんが帰ってくるまでの 唯一寂しさが癒える存在だったんじゃないでしょうか?」     「以前ね、お父さんに話してなかったんですけど、 うちの子と皆で遊びに行って、そのままカラオケに行ったんですよ」   「あの子、生理がきちゃってね、   コートまで血が染みてきちゃってたのよ」   「やっぱり恥ずかしい年頃じゃないですか。   だから、うちの子にバレない様にそっと呼び出して、   パンツを脱がせて包んで捨ててきたんですよ」   「コートはその場で水洗いしてあげてね、 部屋に戻したんです」   「お父さんには申し訳ないけど、 こういうのって、 やっぱり女じゃないと気が付かない事がありますよ」   「その時に、あの子、こう言ったんですよ」   「オバサンが一緒で良かった~!     パパに迷惑かけちゃうとこだったよ!」     彼は耐え切れずに 思わず涙を流した
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