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「勉強、教えてくれないかな?」
今は放課後。
教室には茜とクラスメイトである律しかいない。
「何で俺が……」
「お願いしますっ!!
今度のテスト、赤点だとヤバイのっ!!」
面倒そうに顔をしかめていた律だったが、
茜に両手を合わせて懇願され、小さく溜め息をついた。
「……わかったよ」
「ホント?!ありがとう」
茜は律に満面の笑顔でお礼を言い、手を差し出す。
「……何?」
律が分からないと言うように眉間に皺を寄せ聞いた。
「これからよろしくねってこと!
はい握手♪」
茜はボケっとしている律の手を取り、無理矢理握手してまたニッコリ笑って見せたのだった。
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