悪魔な姉妹~再会は痛みと共に~

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「ふぁ~眠い……春眠は暁を覚えずだったけ? 昔のお偉いさんも上手く考えたよなぁ……」 「言っておくけど、それは遅刻の理由にはならないっすよ!」 のほほんと歩く俺の横で真新しい高校の制服に身を包んだ義妹の未由【みゆ】が、呆れた表情を浮かべる。 口には出さないが、本気で未由が高校生には見えない。 ツインテールの髪に、低い身長……中学生に間違えられても不思議じゃない。 まぁ、本人に言ったら怒り狂うだろうから言わないけどな…… 「仕方ないだろう? 昨日は久しぶりに森羅とメールのやりとりをしてたんだからよ」 「森羅さんは元気だった?」 「元気過ぎだ……あいつの下着姿の写メが送られた時は正直頭が痛かったぞ」 夜のお供に……という件名で届けられたメールは即座にゴミ箱に破棄してやった。 「なんというか……相変わらずだね」 「厄介すぎるバカだよ」 今は海を渡り、アメリカの大地で英気を養っている森羅を思い浮かべ、未由は苦笑している。 霧島森羅【きりしま しんら】。 俺こと、栗林純也【くりばやし じゅんや】の幼馴染みのお嬢様だ。 昨年の初夏に急遽アメリカの大学に進学した天才……いや、やっぱりバカだ。
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