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「なぁ、大山」
「何ですか?会長?」
第一体育館ステージ裏
体育館自体が広ければ、ステージ裏もかなりの広さだった
その広い空間には政宗と大山の二人だけしかいなかった
「もうすぐ心理研究部の番だぞ?」
「分かってますよ」
政宗が心配するのも当然だった
事の始まりは三日前
本番が迫り、どの部も緊迫した状態の中、ただ一つ心理研究部だけはいつもと変わらなかった
報道部による事前調査の際にも、部長である大山は不在だったため、副部長である素子がそれに応じた
当然、素子は大山の考えを把握してるはずもなく、大した結果は得られなかった
しかし、心理研究部に注目する生徒達は少なくなかった
そういう生徒達は当然、今回の事前調査に対しての不満を報道部にぶつける
クレーム処理に追い付かなくなった報道部は生徒会へと相談
「大山にも困ったもんだな…」
「お姉ちゃんも同じ副会長なら何とかしてよ!」
「…無理…」
こうしている間にも抗議の声はやまない
政宗は仕方なく強攻策に出ることにした
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