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二日目の一般公開は何のトラブルもなく、大盛況のまま終えることが出来た
この日ばかりは、皆、来客のもてなしに東奔西走するばかりだった
そして三日目
本来なら午前中で帰ることが出来る日
異例の措置が取られた
第一体育館
二階の観客席は満員になっている
入りきれなかった生徒達は食堂にあるモニターで我慢するしかなかった
生徒達は今か今かとその時を待つ
突然、体育館の照明が全て消えた
暗幕で窓を覆っているため、室内は完全に暗闇に包まれた
会場は不安の声で騒めく
『皆さん…長らくお待たせいたしました…今日ここで繰り広げられる歴史に残るであろう一戦…その闘いが幕を開けるのです…』
中央にスポットライトを浴びた悠の姿が確認出来た
『魔王の野望を打ち砕く、選ばれし勇者達の入場だぁ!』
悠が人差し指をビシッと体育館東側入り口を指す
すると複数のスポットライトによって光の花道が出来上がる
玲、鬼國、音無、渡邉、夏川の順にその姿を表した
そしてステージ上へと横一列に並んだ
まさに黄色い声援を観客は勇者達に浴びせ続けた
『今回優勝した際には、ほぼどんな願いも聞き入れられるというわけですが…何を願うか聞いてみましょう!』
悠は小走りでステージへと向かっていった
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