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大山は悠からマイクを貰う
『どうぞ、プレイヤーの皆さんはこちらにお座り下さい。……さぁ早く早く~』
皆はステージから降り、思い思いに席についた
大山は中央から離れて行き、体育館の隅に用意された椅子に座った
悠はどうしていいか分からずに、取り敢えず大山の方へと向かった
「大山さん、私は?」
「後はオレらがやるから、カメラとかの指示頼むよ。あ、あとピンマイクとかよろしくね」
「分かりました」
悠はすぐに合図を出す
報道部員の迅速な行動によって、準備は整ったようだ
しかしこの先何が起こるか誰も分からない
『さて、これからルールを説明します。今回は簡単に言うと団体戦です。皆さんと私の勝負』
観客のボルテージは一気に上がる
食堂でモニター越しに見ている生徒達も興奮を隠せない
『…と!言いたいとこですが、それじゃあつまらない。というかオレが淋しいんです』
歓声がどよめきに変わる
『というわけでオレにも味方を一人、つけさせてもらいます』
そう言い終えると同時に素子が中央の机に何かを持って歩いていく姿が見えた
「黒木 素子…彼女はどうなの?柳下さん?」
「…よく…分からない…」
「渡邉くん、彼女の腕前は?」
「本を読むのが得意だよぉ~」
「そういうのは聞いてないわよ…」
誰もが素子に注意を向けた
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