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『いやいや…早速険悪なムードになってますね。奇しくも皆さんの目標は私に勝つことなのですから…今回のゲームでは自分を押し殺してでも他人の力にならねばその可能性は0になりますよ?』
大山の言葉は嘲笑を具現化したようなものだった
『さて、それでは早速第一問。この神之矢学園には様々な部活、同好会、委員会があります。これらの中で部員数が4名以下のものが15個存在します。順番に答えてもらい、2巡、つまり10個答えたらクリア。1回当たりの解答時間は30秒。それでは柳下さんからスタート』
唐突にゲームが始まった
しかし、急に指名された玲は至って冷静だった
残り時間10秒
タイマーがカウントダウンを告げる
「……特撮同好会…」
『正解。鬼國さん』
「家電同好会」
『正解。音無さん』
時間を使った玲とは対称的に鬼國は即答だった
「情報解析部」
『正解。渡邉さん』
「んっと……」
タイマーが進むにつれ、渡邉の焦りが目に見える
そしてついにカウンターには0が並んだ
『時間切れ。1問目失敗。幸先のいいスタートですね。それでは早速、フリートークスタート』
すぐにカウントが始まる
「ちょっと!私にすら回らないってどういうことよ!」
「だって…考えてたの言われたんだも~ん」
渡邉はどこか照れた様子で答える
悪怯れた様子は一切ない
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