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そしてこの状況に慣れきれずに巻き込まれたプレイヤーがいた
『18』
「19」
渡邉だった
本来、渡邉が言うはずの【18】
それを大山が言ったことにより、惑わされたのだろう
『それでは10分間の話し合いの後、最初の追放者を決めます』
無情にもカウンターはすぐに動きだす
「ごめんね~…みんな~…」
「あんたねぇ…大体、次に自分が言う数字ぐらい頭ん中に入ってるでしょ!?」
「いいんじゃないかな?」
意外にも音無の表情は穏やかだった
「それより今はだれを追放するかを考えるべきじゃないかな?」
音無の表情の意味はこれだった
「最も、話し合う必要もないかな?」
「な、なんでこっち見るんだよぉ…」
「まぁ、渡邉さんがジョーカーでないにしても足を引っ張ることに変わりはありませんからね」
「そうね。一番疑わしいからこそ、疑いにくい。あの大山が考えそうなことだもの」
「夏川さんは鬼國さんを疑ってたんでしょ~?」
「…考えは…柔軟に…常に…変化させないと…」
もはや次の追放者は決まったようなものだった
残りの時間は沈黙のまま過ぎていった
『さて…10分経ちましたね。ジョーカーは私の命。私を生かすも殺すもジョーカー次第。私の心臓にジョーカーもろとも剣を突き立て、英雄となるか…それとも…仲間を失うか…まさに賽が投げられるわけですね』
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