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『ここにいるプレイヤーの皆さんなら間違った選択はしないでしょう。欲に溺れず、私に勝つことを目的としているあなた方なら…』
プレイヤー達の前には一つのサイコロが用意された
「誰が投げましょうか?」
「リーダーでいいんじゃない?」
音無がサイコロを手に取る
「僕でいいんだね?」
プレイヤー達は頷いた
音無は手から溢すようにサイコロを振った
報道部員がカメラでそれを捉える
会場にもいくつか設置されたモニター
皆そこに映されるサイコロの動きに注目する
サイコロの動きが止まる
『出目は…4!』
選択権が与えられた人物は予選の問題を4番目に正解したプレイヤー
そう、渡邉だった
「僕だぁ!ねぇねぇ、これって誰でもいいの?」
『もちろん、誰だろうと一切構いません』
「じゃあ~…柳下さん」
会場がどよめく
玲は表情を一切変えず黙り込んでいる
『良ければ理由も話してもらえますか?納得いかない方々もいるでしょうからね』
「この中で一番のポーカーフェイスだから~。よく分からないんだもん。後々惑わされるんだったら今のうちってね~」
『…というわけです柳下さん。さぁ、カードを皆さんに見せて下さい。裏切りのジョーカーかどうか…の真実を知る唯一の鍵を』
玲はカードを表にした
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