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「…まぁ…楽しめました…私には…合わないルールでしたが…」
カードには何も書かれていなかった
玲はジョーカーではなかった
観客からは落胆の声があがる
しかし、たったこれだけで見抜けるものはそうそういないだろう
この一回目、ほとんどは運で当てるしかないと言っても過言ではない
疑惑を確信に変えるにはそれなりの材料が必要である
とは言え、今回の状況は一味違った
疑惑の目は確実に渡邉に向けられている
その渡邉が指名者になったことにより、ますます渡邉への不信感は高まる
玲は指示に従い、その場から立ち去った
ポッカリと空いた一つの席
一人いなくなるだけで雰囲気は一気に寂しくなる
『さあ、早速次の問題に行きましょうか』
これはゲーム
流れを乱さず、それを行使しましょう
皆の耳にはそう聞こえた
続く第三問
都道府県を全て答えよという問題
鬼國が北海道と答えたことにより、続く音無は青森と答える
北から徐々に埋める作戦
語らずともその場にいる誰もがそれに気付く
半分が埋まるころにそれが崩れた
そこまで熱心に勉強をしなくとも自分達の住む近隣の都道府県ならそれなりに覚えていられる
成績上位者である鬼國、音無には簡単な問題だった
しかし渡邉、夏川が徐々に苦しんでいる様子が見える
そしてとうとう夏川が間違えてしまった
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