騙す相手

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『時間になりました。いよいよ最後の問題です』 大山が一番楽しそうだった 『問題。まず私がこのスペードのエースからキングの13枚のトランプの中から1枚だけカードを選びます。それからプレイヤーの皆さんは別々の数字、及び記号を一つずつ指名して下さい。あなたたちが指名したカードがあったら負け。つまり私が引いていないカードを指名出来れば勝ちというわけですね』 そして大山はなんの迷いもなく、一枚のカードを引いて、テーブルに裏向きにおいた 『ハーツというゲームではスペードのクイーンが鍵となります。これを引いてしまうと物凄いダメージを受ける。しかし、私はこのカードが大好きです。まさに武器。私が選んだのはそんな不幸の女王です。では次は皆さんの番です』 今回に限り時間の指定がなかったせいか、カウンターは動かない 「4だ」 「んと…じゃあ9~」 あっさりと答えた2人とは対称的に鬼國は時間をかけた 1分近くは考えただろう 「スペードのクイーンで」 「ちょっと待っ…」 何か言おうとした音無を無視するように大山はカードを表にした カメラがそれを捉え、モニターに映し出された
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