プロローグ

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自動操縦飛行の最中、サヤ提督からメッセージが届いた。     「サムス、今回の任務と平行して先日銀河連邦本部からMRD(Moment Retrance Device)を盗んだ者を捜索してほしい。逃走経路からして惑星テレス周辺だ。」   MRDとは銀河連邦が開発した最新の装置で、惑星エーテル一件の"ポータル"のデータを基に作成された。 特定の時間に戻る事が出来る夢の様な装置だが、エネルギー消費量が極端に激しく、一月前に戻るのに固化フェイゾンを300㎏消費するため、銀河連邦は使用を断念していた。しかし、破棄するには至らずにいたのだった。       サムスはサヤ提督に返事をしようとした時、爆発音と共に船体が揺れた。     「どうしたサムス?」   「右エンジンが…。」   遠くて余り見えなかったが、スペースパイレーツ艦隊の攻撃だった。     「くっ…惑星テレスの大気圏外にスペースパイレーツ艦隊を確認した。突入は不可能だ。」   「ならサムス、その近郊の惑星テレスの衛星である惑星ヴァイサスがあるはずだ。そこなら不時着出来る距離にあるはずだ。」     サムスは付近を見渡し、それらしき物を見つけた。   「確認した。着地を試みる。」       サムスは自動操縦飛行を解除し、惑星ヴァイサスの大気圏に突入した。
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