君に恋した

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「俺の名前は内野光。  まさか、生徒に間違われるとはな…。」 俺と先生は、話ながら、入学式のある体育館へと向かっていた。 それにしても、変なやつだ。 さっきは、俺が先生だって知った瞬間の一言に一通り大笑いされた。 今は今で、メンドクサそうな顔して体育館へと連れていってくれている。 なんていうか、表情がコロコロ変わって面白い。 「お前、名前は?」 「水面陽人です。」 「陽人か。今度は迷うなよ。」 いつの間にか、体育館に到着していた。 光は俺の頭をクシャリと撫でてまた来た方向へと戻って行った。 思えば、この時すでに、俺の心は光が持って行ってしまっていたんだと思う。 .
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