第一章

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「うち、家出しますわぁ~。」     「またまたぁ~!ウケるんだけど!」     「いやいやマヂで。超マヂだよ。」     「え、超本気っぽいんですけど…」     「あはは。ホントホント。」     「ちょっ、まって…、やだ。あこち居なくなったら…」      朝の学校のトイレでの会話。      電車通学の私と、バス通学のつばさは学校の近くのコンビニで待ち合わせ二人で登校するのがいつからか習慣になっていた。      そして、女子トイレでコンタクトを入れて、メイクを直して、一服してから教室へ行くのがいつもの流れだった。      そんな毎日が続いてたある時に、私はメイクしながらつばさに言った。      つばさは、塗ったばかりのマスカラが乾かないうちに泣き出したから、黒い涙を流してた。
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