二人だけのベタな夜

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咲『…あ、そうだ。今日は昼から買い物についてきてよ』 春馬『買い物?』 ショッピングのお誘い? これはいわゆるデート? 咲『晩ご飯の食材とか、すぐ近くのスーパーよ』 はい、全然デートじゃありませんでした。 まぁ買い物ぐらい付き合ってやってもいいが、何か素直に頷くのはシャクだ。 春馬『ふふん。そんなに俺について来てほしいならもっとヘコヘコと頼み込みな!』 咲『……何て?』 春馬『すいません。行かせていただきます。』 結局、女性のあのヘンな威圧感にはいつまで経っても勝てない俺でした。 まぁいつかは勝ってやるから安心しなmy Heart。 そしてお昼。 二人っきりの一日が始まるというのにもかかわらず何のアクションもなし。 いや、別になんかアクションあっても困るんだけども。 とりあえず俺達は晩飯の買い物へと出動した。 春馬『…で、俺は何したらイイの?』 咲『荷物持ち。』 なるほど、清々しいな。 咲はちゃっちゃっと野菜やらいろんな物を選んでいく。 こういうの見てても、全くなんの料理に使うのかすら検討つかないなぁ……なんか、やっぱり咲は家庭的だな…。 春馬『…おっ。なんかこれいい匂いするなぁ。』 そう言い、スーパーの果物コーナーにあった果実を一つ手に取る。 真っ赤な球体の食べ物。 咲『…?リンゴがどうかしたの?』 その俺を見て、咲はそう口にする。 が、俺はその発言に目と口を大きく開けてリアクションを。 春馬『!?リンゴ!?これがリンゴ!?リンゴって、ウサギの形のあの果物じゃねぇの!?』 咲『…え……ハル……切った形のリンゴしか見たことないの…?……しかもウサギって……』 あのかわいらしいウサギの正体がこんな不気味な球体だったなんて!? おかしいとは思ったんだよ、こんな見た目の果物あるわけねぇだろって思ってはいたんだよ!! そして何故咲は俺と距離を置こうとするの!? 「私この人と関わりありませんよ」って意味か!? そんなヤベェ奴感あったか俺!? 春馬『…そ…そんな……ウサギが……リンゴが……』 咲『……あれ?あれって…』 俺の驚愕の声はもはや無視している咲。 声を上げた咲が見た先には、何故か大雅がいた。 しかもイカツイ人達を連れて。 スーパーに来るような奴じゃねぇだろアイツ… イカツイ人『アニキ!ありやしたぜ!』 大雅達は俺達に気付いてないみたいで、イカツイ人の一人が大雅に何か渡していた。 マシュマロ。 見間違いでなければ、あのイカツイ人はそんなファンシーなお菓子を手に取っている。 大雅『あぁ!?イチゴ味って書いてんじゃねぇかこれ!?俺ぁプレーン一択なんだよドツかれてぇか!?』 イカツイ人『す、すいやせんアニキ!!』 そう言ってイカツイ人はまたどっかに行った。 そしてまた大雅のもとへ帰ってくる。 ……今度はちゃんとプレーン。 大雅『…よし、じゃあ買ってこいや。』 イカツイ人『ヘイ!アニキ!』 イカツイ人はレジへ並びに。 ……さてと、どこからツッコもうか。
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