いつも月夜に君の飯

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中で着替えを実行する。 咲が選んでくれた服を着る。 服の事なんか全く分からんからこれがなんて名前のどういう服なのか知らんけど、全体的にモノトーンで統一されたちょっと大人っぽいコーディネート。 ……カッコいいな、これ。 試着室のカーテンを開け、それを咲へ披露する。 春馬『……超カッコよくない?さっきまでの服のクソ具合際立たない?』 咲『うん、やっぱそういう系似合うね。じゃあこれも着てみて。』 ご満悦状態の俺を軽くあしらい、咲はまた選んでくれたコーディネート一式を俺に手渡してくる。 え、めっちゃ用意してくれるじゃん。 春馬『そんなファッションショーする?俺これで十分気に入ったよ?』 咲『いいから、せっかくだったら色々見てみたいもん。』 俺着せ替え人形か何か? まぁでも、これを経験したらもっと色々着てみたいという欲も出てきたぞ。 お次のコーディネートは、体のラインが分かりやすいスラッとした感じのズボンに、若ーい感じのジャケットを羽織るどっかの大学生に見えそうな一式。 春馬『…すごいぞ!何がすごいのか説明できんくらいには服の事全く知らんけど、なんか凄いぞ!若いぞ!』 咲『語彙力ないのは置いといて、確かに似合う。カッコいい。』 春馬『かっ、カッコいい…?ま…まじで…?』 うわ咲にカッコいいとか言われたヤッバ!! これが服の力か!!服補正か!! 服ってすげぇ!!でもちょっと恥ずかしい!! 咲『ハルはスタイルいいからあんなダボダボのズボンよりスキニーパンツの方がやっぱ似合うよ。』 春馬『パンツ!?これパンツなの!?まじで!?パンツこんな進化してたの!?』 咲『多分違うパンツを想像してるんだろうけど説明面倒くさいから無視するね。』 無視しないで俺の衝撃を解消してよ説明してよ!? 俺のリアクションなんか無視して、咲はまた別のコーディネート一式を俺に渡す。 咲プロデュースによる俺のファッションショーは、それからしばらく続いたのだった。 数分後、これが最後と渡された服を着て咲の前に立つ。 咲『腹立つくらい似合う。』 春馬『いや腹立たれても…』 数着渡され、それ全て似合うと褒められ続けた俺。 なんか咲にこんな褒められるの初めてだから恥ずかしくて咲を直視できんわ。 咲『ハルはスタイルいいし顔もいいから、多分何着ても似合うんだろうなぁ…はぁ腹立つ…』 春馬『え?喜ぶべき?悲しむべき?』 褒めてるよね?ちゃんと喜んでいいのか微妙なのやめて? てか、それは咲も同じだろ。お前だってスタイル悪くないし顔いいし何着ても似合うだろ、って言うと怒られそうな雰囲気だから黙っとこう。
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