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ビシッ!
「はぅ、朝からSMプレイは勘弁してほしいっすよ~」
「チョップを受けて悶えるなバカ妹よ!」
未由はご自慢のツインテールを揺らしながらニシシと小悪魔っぽく笑う。
卑怯なのが、そんな憎たらしい顔で笑う未由が非常に可愛らしいことだ。
くりっとした表情豊かな瞳も頭を撫でてやりたくなる低い身長も完璧だ。
しかも、学年ではトップレベルの学力を有しており、妹に勉強を教わるという兄貴失格の事態も頻繁に起きている。
「えへへ~お兄ちゃんってからかうと可愛いっす♪」
「コッ、コラーーーッ! お兄様で遊ぶなら怒るぞ!?」
「きゃぁ~怖いっす~アリスちゃんも逃げるっすよ~♪」
「……?」
手を振りあげると未由はおどけながら、状況の飲み込めないアリスの手を引っ張り一足先に走り去ってしまう。
その刹那、未由はウィンクをしながら小さく口を動かした。
『ごゆっくりっす~♪』
……ったく、気を使いやがって、ありがとうな。
内心で兄貴を想ってくれる未由の気持ちに素直に感謝する。
「ぬぅ~未由は突拍子のない奴なのだ」
「まっ、あいつらしいよ。 ほらっ、俺らも行こうぜ森羅!」
「あっ、ちょっと待つのだ純也!」
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