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剛「え~と、教えてもらった住所はここであってるよな…」
慎悟「お、来たな」
剛「お前な…葬儀場のバイトかよ…」
慎悟「だから時給はいいだろ…前のバイトがもう持ちませんってやめちまった」剛「ハァ…」
早速喪服に着替え霊柩車の助手席に乗り込んだ
慎悟「よし」
剛「ハァ…ついとらん」
慎悟「ん⁉」
剛「いや…何でもないが」二人は仏様を病院迎えに行き霊柩車に固定し乗せた。慎悟「…結構重かったな」剛「あれでもおじいちゃんは男だから体重はあんだろ」と話ながら車を出発させた。指定された霊場までは三十分位だ…
慎悟「初めての場所だからナビ頼むな」
剛「地図か…カーナビは?」
慎悟「ないよ…」
剛は地図を見ながら確認をしはじめた。
すると…
耳元に…慎悟に似た声で次の…信号…を…右と耳に入ってきた。剛はなんだ分かってるじゃんと思いながら…その指示を伝えた…
どんどんと声が聞こえてくる。次を右…信号曲がれ、そのまましばらく直進等うたがいもせず伝えた。
慎悟「おい‼この道あってるか?」
剛「ん⁉何をいってるんだ」
慎悟「いや、お客様の家の近くなんだけど」
剛「だって俺はお前のいう通りにいっただけだぞ」
慎悟「何も言ってないぞ、ほら利用客の家についた」
剛「じゃあ…あの声は?」慎悟「あの声…?」
その時だった
「家に帰れた…」
慎悟、剛「え⁉…なんだ」瞬間に俺達の間から白いモヤが車の窓からすり抜けていった…
二人はしばらくなにもいえず車で走りつづけた。
あの言葉は死んだおじいちゃんが家に戻りたいが為に発した言葉だったのだろうか?今となればわからない
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