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午後7時
夏前の雲空
追いかけても
追いつけない
遠すぎる空
ちらほら星が1つ2つ
そこまで駈け登る手段は
あるのかい?
灰色混じりの空
隙間がない大きな雲
底を知らない底に
濁る雨音
嘘上手な舌
金属製の壁
溶けては また作る
立ち尽くす少年
肌身さらして
重らぬ温もりを
求めて恥じらいを捨て去る
前髪で隠した真実
読み取れない声
横顔は笑ってた
痺れた怒りを
優しさで触れる
白みを帯びて
延々に伸びてく雲
そこに
ちらほら星が…
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